Hajime Sakai
1978.1.28
はじめまして。岐阜県美濃加茂市のウクレレ専門工房「Ancestor's Ukulele 」工房主の坂井 祖(はじめ)です。20代半ばに楽器職人を志してから早20年近い年月が経ちました。5畳半の小さなアトリエで年間30本ほど製作しています。大型機械を使わずほぼ手作業で製作しているのでなかなか本数は作れませんが一本ずつ木の状態を見ながら丁寧に作っています。では、簡単に経歴をご紹介させて頂きます。
●略歴
2004年1月、仕事帰りの新浦安駅構内の本屋。
ふとこのムック本を手に取ったことから今の道が始まった。
「なんだこのカッコいいおっちゃんは」
アポを取り富山は五箇山の工房へ見学に。
帰宅後に楽器作りの専門学校を探し
その年の春から名古屋へ。
卒業後は岐阜に。
それ以来、ずっと東海地方で暮らすことに。
一冊の本が自分の人生を変えた。
◻︎ウクレレとの出会い
大学生の頃、ギター弾き語りのサークルに所属したことがきっかけで社会人になった後も趣味で音楽は続けていました。数年間の会社勤めを経て26歳の時に名古屋の楽器製作専門学校に入学。ストラトキャスター、レスポール、ジャズベース、アコギなど一通り製作方法を学んだ後に最後の卒業制作は自由だったのでウクレレを作りました。この時なぜウクレレを作ろうと思ったのかはいまだに思い出せません。ほぼ思いつきだったような気もします。専門卒業後はクロネコヤマトに入社して趣味でウクレレを作り続けていました。あれは確か2006年ごろだったかと思いますがたまたまネットでオータサンの演奏を見たんです。これは衝撃でした。「あ、ウクレレってジャズもできるんだ」とか「なんかこの太田って人(当初日本人かと思っていた)地味にめっちゃかっこいいやないの」と感じたのをきっかけにオータサンのCDを探してはどっぷり浸かる日が何年も続きました。特に「reinforest」と「ウクレレ・ボッサ・ノーヴァ」、ベーシストのクリスチャン・ファビアンとのデュオアルバム「STAR DUST」は大好きでヘビロテしてました。名古屋ボトムラインや金沢のカフェなどオータサンが来日するとよく聴きに行きました。そんな下地が何年も積み上がっていった結果、やはりマーチンウクレレに強烈な親しみを覚えて今に至っています。音楽を表現する道具としてあそこまでストイックに素のままでかっこいいウクレレはこの先百年立っても現れないと思います。オリジナリティを出しつつ、せめてマーチンの香りのする程度のものは死ぬまでに作れたらいいなと言うのが目標です。
◻︎師走展を立ち上げる
ウクレレ製作を稼業としている人同士で繋がって毎年情報を交換できる場があったらいいなと思い、立ち上げたのが「師走のウクレレ展」です。大規模な東京ハンクラや大阪サウンドメッセと違ってイベント会社主催ではなく制作家だけで運営するこぢんまりとしたイベントです。手工ウクレレの会、師走会が今後少しずつ裾野を広がって行ったらいいなと思います。
◻︎趣味 「山歩き」
2019夏 黒部五郎小屋にて
山岳著名人のホーボージュンさんと
ラピュタのロボットのような私
白馬鑓温泉小屋
標高2100mにある歩いてしか行けない露天風呂
⚪︎日曜日の楽しみ
毎週日曜午後三時に東京FMをキーステーションに放送されている番組「にっぽん郵便サンデーズポスト」を聴くのが大好きです。小山薫堂さんと宇賀なつみさんのほのぼのとしたトークと毎週のゲストがどなたか、楽しみにしています。ネット社会になった今だからこそ「手紙」をテーマにした番組が何だか毎週胸に響きます。エンディングテーマの古澤巌さんの「めぐり逢い」も大好きです。