今週の工房日誌

自宅前のTSUTAYAでたまたま買った文庫本「蔦屋」
読み出したら面白くて三日で読み切ってしまった。驚いたのは巻末に2025年の大河ドラマがこれだと言う。とは言え我が家は2008年来テレビというものがないので見れないけども。蔦屋重三郎、実在した人物。感想として現代に置き換えて読めたのが個人的に面白かった。重三郎の立場は店側。世間にどんなものを仕掛けて行くかを考える側。それに応える当代切っての戯作者、絵師、狂言師。喜多川歌麿、東洲斎写楽、大田南畝…重三郎をとりまく文化人たち。豪勢な田沼意次の時代から質素倹約の松平定信の時代に移り行く中、政治批判を込めた刊行が厳しい取り締まりを受けていく。いやはや、面白かった。ちなみにTSUTAYAと蔦屋重三郎は無関係。







オハナさんから昨年秋に頂いているオーダー数本のうちのテナーです。シダーローズ。一週間の塗装乾燥期間を終えて仕上げにかかります。ラッカー塗装に焦りは禁物、塗膜の硬化を待ってやおらブリッジ製作作業に移ります。





モノクロームでわかりにくいけど今回のブリッジはローズです。17インチが一般的なテナースケールでミリ単位にすると432ミリなんですが本機はロングスケールの17.5インチ。445ミリです。立ち上がりのパンチとアタックの丸さを感じて頂きたいテナーにしたい。そう考えて0.5インチ長くしてブリッジもいつものエボニーではなくてローズにしました。





上の助空五郎さん

三年越しにやっと吾郎さんのウクレレが出来上がりました。この日、北隣の関市でライブがある吾郎さん。その前に工房に来てくれました。吾郎さんと三年前の11月、高山の居酒屋で打ち合わせたときからだいぶ月日が立ってしまいました。アーティストとウクレレとの出会いはいつでも偶然に満ちていて、今回も打ち合わせたからと言ってすぐには作らず少々寝かせてから作り始めました。お店からのオーダーとは明らかに違うのは「降りてくる」まで待って頂いた点。歌うアーティスト、作るアーティスト。あ、こうすればその雰囲気の音にできるかも。打ち合わせたときの話のイメージにバチコンッとハマりそうなアイデアが降りてきました。オールホンマホボディのタイプ1、360。中身が少々いつもと違います。きっと吾郎さんの弾き方に寄り添う味のある音になるはず。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話は変わりますがまさに今日、静岡市清水区まで来ています。いつも工作機械でお世話になっているオフコーポレーションさんです。工房から新東名経由で二時間半です。












愛用のドラムサンダー、DR-400のブレーカーとコンデンサーを交換に来ました。もう廃盤なので直接ものを見ながら互換性を確かめての交換です。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機械は定期的に消耗品の面倒さえ見てやればいつまでも使えますね。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

始動側のコンデンサーを交換。これが部品代で3500円。安い。このDR-400はジェット社のコピーモデルなので構造はほぼ同じ。使ってる部品もたぶん大方同じ。これでまた数年元気に動いてくれます。さ、岐阜に帰って仕事の続きじゃ。