
五月頃の記事の中で「夏に油断せず秋に備えて冬を耐え来春のワクチンを待つべし」と書き記しましたが、はたまたその記事から一春越えた頃にはきっと一筋の光が差し込むものと希望を持って今を耐え凌ぐ想いであります。
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前述の記事よりも前に書いた「山嗤ふ」の中で嘉永年間から続く酒蔵の話がありました。なんだか偉そうなこと書いたもんですが延々と続いていく事業における企業努力には尊敬の念を抱かずにはおれません。
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世の中が暗かろうと明るかろうと
我が事を全うする矜持
世相や他人のせいにしない強さが
どんな時代でも生き残っていける魂なんだろうと
自分で書いておきながらその言葉そっくりそのまま自戒の文言であることに変わりなく…。厳しい世情を言い訳にしてはいけない覚悟が、こんなときだからこそ大切なんだと思います。そもそも氷河期世代の私たち1978年前後の生まれは好景気の恩恵なんて端から知らないのが逆に良かったといえば良かったのかも知れません。
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話がまただいぶ逸れてしまいました。申し訳ありません。とにかくどんな時代、世情であろうとも通用するものを作り育てていくことが、物作り人としての生き方なんだってことを矜持として持っていたい。その結果として寄り添って下さるたくさんの関係者の皆様、そして何よりお客様のご支援に感謝の気持ちを常に胸の真ん中に持ち続けていたい。それが言いたかったわけであります。
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まだまだ失敗ばかり。でも徐々にどうすれば良い結果に繋がるのかを理解しつつあります。焦らずに、じっくりと、一本ずつ丁寧にオーダー主様のご期待に応えて行ければと思います。
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gn10 (火曜日, 22 12月 2020 18:58)
ウクレレを趣味で作っているものです。
ウクレレに対してすごく考えを深めていらして、すごいなと思っています。
ブログを見ていてすごく楽しいです。ありがとうございます。
ブリッジ下の補強板に対する考えを教えてほしいです。お願いします。
坂井 (火曜日, 29 12月 2020 08:48)
gn10さん
こんにちは!コメントありがとうございます。ブリッジプレートはプレートの木目を表板の木目と垂直方向にブリッジ直下に貼り付ける補強パーツのことですね。一見ただ貼っておけば良いだけの地味な部材ですがご推察の通りこれは興味深いテーマです。あまり記事にもしてきませんでしたがプレートの幅や厚みはこれまで何度も変更してきました。大きさや質量で微妙に出音が変わります。アコースティックギターのような大きなボディの中ではブレイジングと比べてブリッジプレートは薄い存在ですがウクレレにおいてはブレイジングが小さく低いのでプレートとそこまで存在感が変わりませんよね。むしろプレートの方が存在感あったりもします。マーティンソプラノに至ってはブレイジングがないのでプレートが唯一の補強材です。このパーツで音質が変わるというのは恐らく骨伝導の原理によるものなんだと思います。質量が大きいところに音が導かれるような。まだ僕も正解が出せていないテーマの一つです。お互いに色々と研究して参りましょう!