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新作

「新作」って書くと「水曜どうでしょう」がすぐに思い浮かぶ訳ですが新作です!

鏡面仕上げであります。

表板にはマスターグレードのヨーロピアンスプルース。写真でわかりにくいですがボトム部分にうっすらとベアクロウ杢が何本か走っております。赤馬蹄にアバロン貝巻きのロゼッタ。ロゼッタはもちろん全ての線一本一本を私の手作りで組み込んであります。だいぶ慣れましたが難しいです。

サイドバックにはヴィンテージマホガニー。柾目取りの古材、ホンジュラスマホガニーです。存分に寝かされてシンカー材に匹敵する爆鳴り感を持ってます。もっと自分の技術が向上したらいつか使おうとずっと使わずにおいた古材マホです。やっぱり良い材料は大前提であります。それと塗装は極力、木材の鳴りをこもらせないために極薄のラッカー塗装にしています。下地からトップコートまで全て最も手間暇のかかるラッカーです。導管を手っ取り早く埋めたかったらもっと他にも方法はあるんですが音優先。ラッカーは吹き付け乾燥と研磨を何度も繰り返すので自ずと木工にかかる期間より長くなります。雨の日は白濁の恐れがあるので吹き付け自体が出来ません。(ノンブラッシングという溶剤を混ぜ込む方法もありますが)

ヘッドには業界では「マグロ」と呼ばれる真っ黒エボニーを化粧板に使いました。ペグにはゴトーUPTのブラックを合わせました。ブラックにゴールドパールのインレイロゴ。なんだか大学の頃に流行っていたJPSという煙草を思い出します。UPTにJPS・・・。

これまで弦と弦の間隔、つまり弦間隔は10.0ミリジャストで切っていましたが今回から10.1ミリで切ることに変えました。合計で0.4ミリ広がるわけですが人間の指先の感覚って凄いもんですよね。コンマ1ミリ違うだけでも指板の広さを感じ取るわけでして。一応、10.2ミリも試したんですよ。それがまた面白いんですが今度は広過ぎの感覚になりまして…。狭過ぎず広過ぎずが10.1ミリでした。あくまで私の感覚ですが。

一人工房で黙々と仕上げ作業をしていたら娘らがこんな素敵なカードを作って持ってきました。嬉しいな。左が小二の姉、右が年長さんの妹作。二人ともウクレレのスペルが違いますがまだ知らないローマ字を一生懸命調べて書いてくれたんだと思うと泣けてくる。

てな訳で渾身の一本が出来上がりました。秘蔵古材の爆鳴り仕様、クラシックコンサート.proの完成であります。すでに鎌倉のクワイエットヴィレッジさんに届いております。どうぞご堪能ください。