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心の音を大切に

最初の一本。

 

そのとき手元にウクレレは一本しかありませんよね。当たり前だけど。

 

初めて買ったウクレレがフェイマスだって人は多いと思います。写真はそのフェイマスのFS-1Gです。

 

思い出してみて下さい。初めてウクレレを買った日のこと。

 

とてもワクワクしたと思います。ギターから持ち替えた人は初めてウクレレを弾いたときにどう感じましたか。

 

「狭っ!」とか「小さっ!」かな。

 

ギターではあんなに苦労して押さえてたFのコードがAm7みたいな押さえ方で簡単にできてしまう。

 

Cなんて1弦の3フレットの一箇所だけ。「いやっほー!こりゃ簡単楽ちんだぜっ」って思ったでしょ。きっと。

 

だんだんウクレレにはまっていくと意外と複雑で解釈一つで何通りものコードになったりすることに気が付くわけですね。

 

 

ギターは弦が多い分、足し算的な考え方でコードを構成していけますがウクレレは弾き算的な考え方でボイシングする必要があります。

 

複雑なテンションコードも自在に作れるギターに対してウクレレは時にはルート音を差し引いてテンションコードにしたりする。

 

さらにはコード進行の中で前後関係でAm7になったりC6になったり。

 

そういう知識を覚えてくると創意工夫次第で自分なりの好きな響きをチョイスしながら自分色の曲にできる。

 

別に譜面の通りに弾く必要なんてないことに気が付く。(譜面てのはあくまでも作譜した人の手数の一つにすぎないわけです)

 

ギターにない温もりや透明感、哀愁、切なさ、可愛らしさ、それら全部をひっくるめた意外なかっこよさがウクレレにはあることに気が付く。

 

「あーギターとは一味違った面白さがウクレレにはあるんだな」

 

そこに気が付き始めたころに二本目のウクレレが欲しくなってくる。

 

レベルアップしていくと3本目、4本目、5本目と増えていく。

 

ソプラノからコンサートいってテナーまで一通り揃ったあたりでどれが本当に自分の本命の相棒なのか分からなくなってくる。

 

…そんな感じじゃないでしょうか。

かく言う自分もまったくその口でしたのでよくわかります。

 

違うのは買って本数を増やすんじゃなくて自分で作って増やしたことくらいです。

 

そうそう、ウクレレはサイズの他にハイGとローGまであるから尚のこと選択肢は多い。

 

 

 

道に迷ったとき。元来た道を登り返すのが山では鉄則なんですがこの場合も同じかもしれません。

 

山で道に迷ったとき絶対にやってはいけないのがそのまま沢を下ってしまうこと。沢を下って行けばいずれ里に出ると思ってどんどん深みにはまるパターン。

 

もし探し求めている音が見当たらないのなら新しいウクレレに期待してどんどん増やすよりも一旦これまで来た道を戻ってみて下さい。

 

きっとそれは自分自身の心の中にあるはずです。

 

納得の行く良い音。それはこれだと心底信じてとことん付き合う気持ちがあることが前提。

 

そこがなければどんな銘器もガラクタです。

 

初めて手にしたウクレレ。

 

音や弾きやすさはさておいてワクワクしながら弾いていたあの頃の想いの中に…探していた音があるかもしれません。

 

プレイヤーなのかコレクターなのかでウクレレの価値観は違うと思いますが、せっかくならプレイヤーでいたい。

 

それならば最高の一本をこれと決めてとことん弾き込んでいきましょう。

 

 

 

ソプラノに至っては日々の温度や湿度でイントネーションが微妙に変化します。そういうのも毎日弾いていれば感覚的にわかってくる。

 

一本をそこまで弾いている人はやっぱり良い音を奏でます。自分のウクレレの音の出し方を分かった弾き方をするから。