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日本の杉じゃないですよ

私のお気に入りのトーンウッド、米杉。英名でウエスタンレッドシダー。

 

 

 

過去にブログで何度も書いてきましたが日本の山という山に植林されている杉とは別物ですよ。たまたまジャパニーズシダーと訳されてしまったせいで米杉と日本杉が同属種と勘違いされてる節があります。米杉はヒノキ科ネズコ属、日本杉はスギ科杉属で全く別物です。

 

アコースティックギターをやる方々ならテイラーやローデンが主力ラインナップの表板に米杉が多用されていることでよく知られていることですが、ことウクレレしか知らない人にとっては誤解されがちで混同して認知されている傾向があります。「何だ杉か」と。いやいや、ヒノキ科のネズコです。平湯大滝の山麓に樹齢1000年の大ネズコが今も健在ですがとても立派な大木になります。あれです。

 

 

スプルースはマツ科の木で高音から低音までバランス良く鳴ります。シトカスプルースはとても剛性が高いので大航海時代の船のマストに使われたりしました。ギターやウクレレのブレイシング材もシトカが使われることが多いです。対して米杉はスプルースより比重が軽くて柔らかい。そして米杉の方がウクレレの音域には間違いなく合ってます。高音域にフォーカスしてよく鳴ること。軽快なサウンドに仕上がり易いこと。ヌケが良いこと。鉄弦にとっては剛性の高いスプルースの方が強度、音域ともに相性が良いですがその1/3の張力しかないナイロンやフロロカーボン弦にとってはさらに柔らかい米杉の方が相性が良いです。適材適所とでも言いますか、テナースケールぐらいになればスプルースも生きてくるかと思ってます。ウクレレが色んな材で本格的に作られ始めてまだ歴史が浅いことが要因だと思いますがギター用材の価値観でウクレレ用材を同一視されているのが現状です。バイオリンにとって良い木材とコントラバスにとって良い木材が同じわけないのと同じでウクレレにとって良い木材が何なのかはギターと分けて考えるべきですよね。中世ガット弦を使ったクラシックギターから考えると弦楽器にシダーが使われてきた歴史はかなり古いものです。

 

 

話を米杉に戻して、昔からクラシックギターと言えばシダーだったわけと同じです。ウクレレファンの皆さん。ちょっとだけ米杉を見直してみてはいかがでしょうか。米杉ウクレレ弾いてればそのうちギター弾きに一目置かれるかも…。「お、渋い!」って。