ネックの線

タイトルの「線」というのはつまりネックの縦方向のラインのことです。丸い断面はつまり細かい多角形の線の集合体です。このラインがストレートからヒールに向かってゆっくりとカーブして行くように仕上げます。微妙に削りながら左手親指で確かめて進めて行きます。弾き手の感覚というのは不思議なもので直線すぎると無機質な違和感を覚える傾向があります。ここがミソです。弾き手の感覚での「直線に近いナチュラルな感覚」に仕上げて行きます。この作業ほど集中力が大切なものはなく、昨夜は連日の疲れが出て良いラインが見えなくなりました。早々に寝て早朝から再開しています。不思議と寝てスッキリすると昨夜見えなくなった線が見えるもので、やはり睡眠の大切さを感じます。健康あっての良い仕事ですね。





ちなみにヒールが裏板面よりも飛び出していますがそれにも工程上の理由があります。このヒールはフレットを打つ際の支点となります。裏板にフレット打ちの衝撃を加えないためです。なにせ裏板の厚みは1.8から2.0㎜しかありません。それでもやはりジョイント以降のボディ上からフレットを打つ際には緊張感が漂います。それも集中力が肝となります。フレットを打ち終えたらヒールを裏板と面一にします。