適正な弦高

数年前までの弦高に対する私の考え方は「とにかく低い方が運指が楽で弾きやすい」というものでした。それが徐々に自分自身が色んな曲を弾いて行ったり奏法を勉強して行った中で決してそうではないことに気づいてきました。奏法の側面からは低いほどアルペジオやトレモロがやり難くなります。また、曲相に変化を付けるためのアタックやダイナミクスの加減が可能な範囲が狭まることも上げられます。つまり弦高を下げれば右利きであれば左手には恩恵があっても右手には不利が生じることになります。弦高を下げるということはそれだけ弦がフレットに近くなるということです。ビビリ易くなります。それを回避するには弦のテンションを上げていかなければなりません。
弦高を下げるのが目的である以上、ナットでの高さを上げられないので木工段階でヘッド角をきつくするか指板厚を上げてサドル高を持ち上げる方法があります。後者の方法であれば指板上でアルペジオやトレモロをしない方には有効ですがやはりダイナミクスの範囲は限られます。結論は低すぎる弦高は有効ではないということになります。12フレット上で2.5から2.8ミリほどがベストです。ウクレレを手にして最も理想とする状態は緩めのテンションで鳴りが豊かであるものと私は考えています。これを実現するには上記の弦高がベストです。低空飛行弦よりはミドル飛行弦。基準を持った上で要望があれば基準から下げる段取りを取っています。但し個人差があることも事実です。